異教・迷信・魔術について教会側の資料を用いて探っている.
「あとがき」で著者が,主な資料を部分的にしか取り上げることが出来なかった,と書いているが素人の私が読む分には十分な内容だった.
ひとつ残念だったのは,同じくあとがきに書かれているが,「聖遺物,奇跡,聖人崇拝,神明裁判など」には触れられていないこと.私には迷信・魔術と紙一重に見えてしまうこれらを,教会がどのように位置づけ,権威付けていたのかを読んでみたかった.
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中世ヨーロッパの異教・迷信・魔術 単行本(ソフトカバー) – 2016/5/7
野口 洋二
(著)
近年、欧米を中心に、研究領域の著しい広がりを見せている中世の宗教的歴史。最近の研究は、教会や教会制度の歴史、宗教的実践や信仰についての聖職者による公式な見方ばかりでなく、民衆の信仰心や聖人崇拝、異教的伝統や魔術や迷信、幻想や奇跡なども取り上げて検討されている。 本書はこうした中世の宗教的歴史に関する世界的潮流にのっとり、年代記や教会会議の決定、贖罪規定や勅令や聖人伝、迷信や魔術を批判するさまざまな論説、教令集や聴罪司祭手引書や神学的著作などを通じて、中世ヨーロッパにおける異教的伝統や、それに基づく信仰や慣習が、いかなる時期に、いかなる地域に存続していたか、またこうした異教的伝統に教会がどのように対応したかを明らかにするものである。
- 本の長さ200ページ
- 言語日本語
- 出版社早稲田大学出版部
- 発売日2016/5/7
- ISBN-104657160117
- ISBN-13978-4657160119
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商品の説明
著者について
野口 洋二 元早稲田大学理事、早稲田大学名誉教授。西洋中世の宗教政治史・文化史を専攻。 著 書:『グレゴリウス改革の研究』(創文社、1978)『中世ヨーロッパの教会と民衆の世界』(早稲田大学出版部、2009)。 訳 書:フリシュ『叙任権闘争』(創文社、1972)、ハスキンズ『十二世紀ルネサンス』(同、1985)、ヴェルジェ『入門 十二世紀ルネサンス』(同、2001)、ヴェルジェ『ヨーロッパ中世末期の学識者』(同、2004)、他。
登録情報
- 出版社 : 早稲田大学出版部 (2016/5/7)
- 発売日 : 2016/5/7
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 200ページ
- ISBN-10 : 4657160117
- ISBN-13 : 978-4657160119
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,451,089位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,444位ヨーロッパ史
- カスタマーレビュー:
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